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青森の下北半島にすむニホンザルは、世界で最も北に生息する「北限のサル」として有名ですが、そもそも日本自体がサルの生息地としてはかなり寒い所に位置します。 大昔から日本にすみ、日本の風土、気候になれているといっても、やはりサルにとって日本の冬は過酷です。とくに雪深い山でエサを求めることは大変で、サルたちは木の皮や、枝の柔らかいところをかじって冬のあいだ飢えをしのいでいます。 日本の山では、針葉樹の植林がさかんに行われてきました。植林の山では、エサとなるものがきわめて少なく、このこともサルたち野生動物の暮らしに、より過酷さを加えているようで気になります。/長野県地獄谷
長野県地獄谷
兵庫県六甲
兵庫県六甲
鹿児島県出水市
最近のワシタカの話題といえば、絶滅の危機ですとか、生息環境の悪化ですとか、密猟云々というものばかりで、ほんとに悲しくなってしまいます。 ちょっと前までは山に行くと、上空を悠然と飛翔するワシタカ類を目にすることは、それほど珍しいことではありませんでした。 それでも、日本にはまだまだ多く目にすることのできるワシタカ類がいます。 オジロワシもそうです。 翼を広げると2m にもなる大きなワシで、 精悍な顔つきはまさしく猛禽の風格です。 このワシは北海道でも少数、繁殖しますがほとんどは冬鳥として渡ってきます。 日本を繁殖地としていないので、まだたくさんいるのだと、皮肉っぽい考え方もできますが、まんざら間違えでもないでしょう。 いるのが当たり前と思っている生き物ほど、気がつくといなくなってしまっているものです。 いつまでも、当たり前のように飛び続けていてほしいものです。/北海道阿寒
地域によって違いもあると思いますが、日本人にとって一番、なじみのある鳥はスズメではないでしょうか。 日本の風景にはやはりスズメがよく似合います。 ところが、これは東京近郊に限ったことかもしれませんが、気がつくとスズメの姿はめっきりとへってしまいました。 環境の変化は、もちろん動物たちの暮らしにも変化をもたらします。 街なかにとけ込んで生きてきたスズメたちも、急激な都市の変化についていくことができず、暮らしの場をかえていったのでしょうか。 むかし、街のカラスはカーカーだけでなく、アホーアホーとも啼いていました。夕暮れ時のその声を覚えている方もおいででしょう。 ですが、いまいるカラスはカーカーばかりです。 むかしいたハシボソカラスは、街のあまりの都市化になじめず郊外に去り、かわってハシブトカラスが移ってきたためです。 環境の変化は、気がつかないうちに私たちの身近にも様々な影響をもたらしています。 /東京・多摩
その優美な姿から、まさに日本を代表する鳥であるタンチョウですが、ほかの動物たちと同様、絶滅の危機がありました。 もともと、明治以降の乱獲で絶滅の危機にあったのですがある年、大雪の影響でエサをとることができなくなってしまったのです。 このとき、地元の人たちがエサを与え、懸命に数少ないタンチョウを救いました。 この給餌は今でもつづき、タンチョウの数も増えていきました。 ちなみにタンチョウヅルということがありますが、正しくはタンチョウといいます。 丹は赤い、頂はいただきを意味し、頭のてっぺんが赤いということからきています。/北海道阿寒
人は街、動物は山と、かんたんにイメージしますが実際には、そのあいだに明確な境界線はありません。 そのあいだには里山とよばれる農村地帯や丘陵地帯があって、ここは人と動物たちの緩衝地帯ともいえる場所で古来、人と動物たちが適度にかかわり、共存してきました。 この里山に暮らす代表的な生き物がタヌキです。 昔から、人とせっするところに暮らしていたせいか、昔話にもよく登場する、おなじみの動物ですね。 ところが里山にも開発がすすみ、宅地や街として姿を変えています。 緩衝地帯であった場所が、いまや人と動物との前線と化してしまったかのようで、これではトラブルが増えてしまっても仕方ありません。 さて、一時は姿を消していたタヌキが近年、住宅地と化したかつての棲みかにあらわれることが多くなりました。 タヌキが出るといって話題になりますが、帰ってきたと考えたほうが謙虚な気がします。 いずれにしろ、あらたなお隣づきあいを大切にしたいものです。/神奈川県丹沢
冬のあいだ、日本のあちこちでにぎやかな姿を見せてくれていたカモたちも春の気配に、つぎつぎと北に帰っていきます。 冬鳥というと、ハクチョウに目をひかれがちで、地味でどこにでもいて、数も多いカモたちにはあまり関心が集まらないようです。 でも、一羽一羽、よく見てみると表情や、あどけない仕草、鳴き声など、いがいと可愛らしいものです。 一見、地味にみえる羽もなかなか上品な色あいと模様で、まっ白なだけのハクチョウより、ずっとおしゃれなことがわかります。 カルガモのように日本で繁殖する留鳥もいますがだいたいが夏場、北の地で繁殖し、冬に本州以南に渡ってきます。 ふだん、よく見るカモもマガモ、オナガガモなどの淡水ガモ類と、キンクロハジロ、スズガモなどの海ガモ類に分けられます。 水面から飛び立つときに、垂直に飛び上がるのが淡水ガモ、助走して飛び立つのが海ガモと見分けることができます。/埼玉県川本
埼玉県川本
福島県猪苗代湖
六月のある日、雨がシトシト降る森の小道を歩いていくと、小さな池にたどりつきました。人もめったに訪れない静かで美しい池です。 よく見ると、水面にはりだした木々にたくさんの白い塊がついています。モリアオガエルの卵です。 モリアオガエルの卵は白い泡でおおわれています。 これは卵を乾燥から守るためで、ふ化するまでの大切なゆりかごです。 泡とはいってもフワフワではなくベタベタでもない、どちらかというとペタペタといった感じで、水に落ちた泡はトロロのようです。 オタマジャクシがかえると、この泡はとけだし、オタマジャクシは池のなかにポタリポタリと落ちていきます。 メスが産卵場所をさがして枝々を移動しているさいちゅうはペアとなるオスが一匹、背中にくっついていきますが、いざ産卵というときには多くのオスたちが集まってきて産卵に参加します。 これには、自分の子孫を残そうとするため、という説もあります。 静かな森の池辺で、静かにくりひろげられる小さな生き物たちの営みです。/静岡県伊豆
長野県地獄谷
埼玉県川島
北海道にも春がやってきました。 厳寒の冬がうそであったかのように雪はみるみるととけ、緑の風景に変わっていきます。 四季のはっきりした日本に暮らす動物たちには、四季ごとに違った表情があるように感じます。 暑い夏の日は、人と同じように少しボーとしているようにみえますし、気候がよく、山の幸が豊富な秋は、おだやかな表情にみえます。 厳しい寒さと空腹に耐えていかなければならない冬は、やはり表情に険しさが増していきます。 険しさがゆるみ、そのなかに優しさが見られるようになった頃、それが春のおとずれです。 このキツネの表情にも、そろそろ雪どけが近づいてきたようです。/北海道北見
久しぶりの晴れ間に、カビついた体を甲羅干しに出かけると、池のなかでもクサガメが気持ちよさそうに甲羅干しをしていました。 クサガメは日本や中国、韓国、台湾などに生息していて、日本固有種のニホンイシガメとならび、よく見られるカメです。 草のような匂いがするとか、くさい匂いがするというところからクサガメというそうですが、私はかまれるのが嫌なので匂いをかいだことはありません。 さて、そのクサガメですが、丸太のうえで手足をいっぱいにのばし、とても気持ちよさそうですが、やがてツーツーとすべって池に落っこちてしまいます。 ヤレヤレという顔でのぼってきますが、またすぐにツーとすべってしまいます。 なんども落っこちているので、そのつどウヒャウヒャ笑っていたら、カメはフンと行ってしまいました。 最近、顔のよこが赤いカメがふえていますが、これはミシシッピーアカミミガメという外来種で、いわゆるミドリガメです。大きくなって飼いきれなくなると、自然の池に放してしまうわけです。 どん欲なカメで、イシガメなどの卵を食べてしまい、在来種をおびやかしています。/埼玉県北本
日本は気候も温暖で、わりとおだやかな自然環境をもっています。 ですから、熱帯や極寒地にすむ動物たちとちがい、日本の動物たちの姿は比較的地味で、あまり奇抜なところがありません。 ところが一種類、どうしてこんなに派手ななのか、不思議に思ってしまうのがオシドリです。 どんな生き物も、生息環境に合った意味のある姿、形、色をしているものですが、静かな森のなかではひときわ目をひきます。 カラフルなファッションは、神様のちょっとした遊び心か、オシャレ心なのでしょうか。 神様もときには、芸術がバクハツするのかもしれませんね。/愛知県設楽町
海に行くと、空のほうからなにやらミャーオ、ミャーオとネコの鳴き声がします。 もちろん、ネコはネコでも、ノラネコではなくウミネコです。 ネコのような声で鳴くから、ウミネコと名前がついたのですが、鳥にネコという名前はけっこう、大胆な気もします。 カモメ科の多くは、冬鳥として日本に渡ってくる渡り鳥ですが、ウミネコは日本で繁殖し、北海道から九州まで、日本全国に広く分布しています。 北海道の天売島、青森県蕪島、島根県経島などが繁殖地として有名です。 くちばしの先に口紅をさしたような姿はとてもおしゃれですが、まなざしが少々、冷ややかなのでちょっと気の強い美人 ── なんていったら叱られるかな。/京都府沓島
京都府沓島
福島県猪苗代湖
京都府冠島
京都府冠島
京都府若狭湾
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